百人一首 44番「逢ふことの絶えてしなくはなかなかに」

上の句
逢ふことの絶えてしなくはなかなかに
下の句
人をも身をも恨みざらまし
作者:中納言朝忠(ちゅうなごんあさただ)
和歌の意味(現代語訳)
お会いすることがまったくないのなら、かえって、あなたのこともわたし自身をもうらむことがないだろうに。なまじお会いするために、恋のつらさがうらめしく思われることだ。
出典・時代背景・文法事項など
出展は『拾遺集』恋1・678。区切れなし。「なくは‥まし」で反実仮想の構文を構成している。「なかなかに」「人をも身をも」という表現によってままならぬ恋によるいらだちや切なさを詠出している歌である。
決まり字「あふ」
上の句を「あふ」まで聞けば、取り札「人をも身をも恨みざらまし」が確定する2字決まりの札です。
「あ」で始まる札(友札)はほかに次の16枚があります。聞き分けに注意しましょう。
- 1番 秋の田のかりほの庵の苫をあらみ(決まり字「あきの」)
- 3番 あしびきの山鳥の尾のしだり尾の(決まり字「あし」)
- 7番 天の原ふりさけ見れば春日なる(決まり字「あまの」)
- 12番 天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ(決まり字「あまつ」)
- 30番 有明のつれなく見えし別れより(決まり字「ありあ」)
- 31番 朝ぼらけ有明の月と見るまでに(決まり字「あさぼらけあ」)
- 39番 浅茅生の小野の篠原忍ぶれど(決まり字「あさぢ」)
- 43番 逢ひ見てののちの心にくらぶれば(決まり字「あひ」)
- 45番 あはれともいふべき人は思ほえで(決まり字「あはれ」)
- 52番 明けぬれば暮るるものとは知りながら(決まり字「あけ」)
- 56番 あらざらむこの世のほかの思ひ出に(決まり字「あらざ」)
- 58番 有馬山猪名の篠原風吹けば(決まり字「ありま」)
- 64番 朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに(決まり字「あさぼらけう」)
- 69番 嵐吹く三室の山のもみぢ葉は(決まり字「あらし」)
- 78番 淡路島通ふ千鳥の鳴く声に(決まり字「あはぢ」)
- 79番 秋風にたなびく雲のたえ間より(決まり字「あきか」)
百人一首を始めるなら
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