決まり字とは
「決まり字(きまりじ)」とは、百人一首において、下の句(取り札)を他の札と区別できるようになる最初の文字数を指します。競技かるたでは、読み手が上の句を読み始めた瞬間に、取り札がどれかを素早く判断する必要があります。このとき、下の句の初めから何文字目まで聞けば、他の札と重複せず唯一の取り札にたどり着けるかを示すのが「決まり字」です。
たとえば、「むらさめの」という上の句に対応する下の句は「きりたちのほるあきのゆふくれ」ですが、「む」から始まる札はこの一枚しかないため、「む」の1文字目で確定します。これが「1字決まり」と呼ばれるものです。
百人一首には、1字決まりが7首、2字決まりが42首、3字以上の決まり字が必要な札が51首あり、競技かるたの上達にはこの「決まり字」を覚えることが不可欠です。
このページでは、百人一首100首すべての札について、決まり字の文字数別に一覧表示しており、暗記や練習の効率化に役立ちます。
決まり字一覧表
一字の決まり字
一字決まりは7句!「むすめふさほせ」の語呂合わせで覚えよう!
No | 上の句 | 下の句 |
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87 | むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに | きりたちのほるあきのゆふくれ |
18 | すみのえの きしによるなみ よるさへや | ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ |
57 | めぐりあひて みしやそれとも わかぬまに | くもがくれにし よはのつきかな |
22 | ふくからに あきのくさきの しをるれば | むべやまかぜを あらしといふらむ |
70 | さびしさに やどをたちいでて ながむれば | いづこもおなじ あきのゆふぐれ |
81 | ほととぎす なきつるかたを ながむれば | ただありあけの つきぞのこれる |
77 | せをはやみ いはにせかるる たきがはの | われてもすゑに あはむとぞおもふ |
二字の決まり字
二字決まりは42句!
No | 上の句 | 下の句 |
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52 | あけぬれば くるるものとは しりながら | なほうらめしき あさぼらけかな |
3 | あしびきの やまどりのをの しだりをの | ながながしよを ひとりかもねむ |
43 | あひみての のちのこころに くらぶれば | むかしはものを おもはざりけり |
61 | いにしへの ならのみやこの やへざくら | けふここのへに にほひぬるかな |
74 | うかりける ひとをはつせの やまおろしよ | はげしかれとは いのらぬものを |
65 | うらみわび ほさぬそでだに あるものを | こひにくちなむ なこそをしけれ |
5 | おくやまに もみぢふみわけ なくしかの | こゑきくときぞ あきはかなしき |
72 | おとにきく たかしのはまの あだなみは | かけじやそでの ぬれもこそすれ |
82 | おもひわび さてもいのちは あるものを | うきにたへぬは なみだなりけり |
26 | をぐらやま みねのもみぢば こころあらば | いまひとたびの みゆきまたなむ |
51 | かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ | さしもしらじな もゆるおもひを |
6 | かささぎの わたせるはしに おくしもの | しろきをみれば よぞふけにける |
91 | きりぎりす なくやしもよの さむしろに | ころもかたしき ひとりかもねむ |
97 | こぬひとを まつほのうらの ゆふなぎに | やくやもしほの みもこがれつつ |
24 | このたびは ぬさもとりあへず たむけやま | もみぢのにしき かみのまにまに |
41 | こひすてふ わがなはまだき たちにけり | ひとしれずこそ おもひそめしか |
10 | これやこの ゆくもかへるも わかれては | しるもしらぬも あふさかのせき |
40 | しのぶれど いろにいでにけり わがこひは | ものやおもふと ひとのとふまで |
37 | しらつゆに かぜのふきしく あきののは | つらぬきとめぬ たまぞちりける |
73 | たかさごの をのへのさくら さきにけり | とやまのかすみ たたずもあらなむ |
55 | たきのおとは たえてひさしく なりぬれど | なこそながれて なほきこえけれ |
4 | たごのうらに うちいでてみれば しろたへの | ふじのたかねに ゆきはふりつつ |
16 | たちわかれ いなぱのやまの みねにおふる | まつとしきかば いまかへりこむ |
89 | たまのをよ たえなばたえね ながらへば | しのぶることの よわりもぞする |
34 | たれをかも しるひとにせむ たかさごの | まつもむかしの ともならなくに |
17 | ちはやぶる かみよもきかず たつたがは | からくれなゐに みづくくるとは |
23 | つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ | わがみひとつの あきにはあらねど |
13 | つくばねの みねよりおつる みなのがは | こひぞつもりて ふちとなりぬる |
36 | なつのよは まだよひながら あけぬるを | くものいづこに つきやどるらむ |
33 | ひさかたの ひかりのどけき はるのひに | しづこころなく はなのちるらむ |
90 | みせばやな をじまのあまの そでだにも | ぬれにぞぬれし いろはかはらず |
14 | みちのくの しのぶもぢずり たれゆゑに | みだれそめにし われならなくに |
94 | みよしのの やまのあきかぜ さよふけて | ふるさとさむく ころもうつなり |
100 | ももしきや ふるきのきばの しのぶにも | なほあまりある むかしなりけり |
66 | もろともに あはれとおもへ やまざくら | はなよりほかに しるひともなし |
59 | やすらはで ねなましものを さよふけて | かたぶくまでの つきをみしかな |
47 | やへむぐら しげれるやどの さびしきに | ひとこそみえね あきはきにけり |
71 | ゆふされば かどたのいなば おとづれて | あしのまろやに あきかぜぞふく |
46 | ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ | ゆくへもしらぬ こひのみちかな |
85 | よもすがら ものおもふころは あけやらで | ねやのひまさへ つれなかりけり |
62 | よをこめて とりのそらねは はかるとも | よにあふさかの せきはゆるさじ |
20 | わびぬれば いまはたおなじ なにはなる | みをつくしても あはむとぞおもふ |
三字の決まり字
三字決まりは37句!
No | 上の句 | 下の句 |
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79 | あきかぜに たなびくくもの たえまより | もれいづるつきの かげのさやけさ |
1 | あきのたの かりほのいほの とまをあらみ | わがころもでは つゆにぬれつつ |
39 | あさぢふの をののしのはら しのぶれど | あまりてなどか ひとのこひしき |
78 | あはぢしま かよふちどりの なくこゑに | いくよれざめぬ すまのせきもり |
45 | あはれとも いふべきひとは おもほえで | みのいたづらに なりぬべきかな |
44 | あふことの たえてしなくば なかなかに | ひとをもみをも うらみざらまし |
12 | あまつかぜ くものかよひぢ ふきとぢよ | をとめのすがた しばしとどめむ |
7 | あまのはら ふりさけみれば かすがなる | みかさのやまに いでしつきかも |
56 | あらざらむ このよのほかの おもひでに | いまひとたびの あふこともがな |
69 | あらしふく みむろのやまの もみぢばは | たつたのかはの にしきなりけり |
30 | ありあけの つれなくみえし わかれより | あかつきばかり うきものはなし |
58 | ありまやま ゐなのささはら かぜふけば | いでそよひとを わすれやはする |
21 | いまこむと いひしばかりに ながつきの | ありあけのつきを まちいでつるかな |
63 | いまはただ おもひたえなむ とばかりを | ひとづてならで いふよしもがな |
60 | おほえやま いくののみちの とほければ | まだふみもみず あまのはしだて |
95 | おほけなく うきよのたみに おほふかな | わがたつそまに すみぞめのそで |
98 | かぜそよぐ ならのをがはの ゆふぐれは | みそぎぞなつの しるしなりける |
48 | かぜをいたみ いはうつなみの おのれのみ | くだけてものを おもふころかな |
80 | ながから こころもしらず くろかみの | みだれてけさは ものをこそおもへ |
84 | ながらへば またこのごろや しのばれむ | うしとみしよぞ いまはこひしき |
53 | なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは | いかにひさしき ものとかはしる |
86 | なげけとて つきやはものを おもはする | かこちがほなる わがなみだかな |
25 | なにしおはば あふさかやまの さねかづら | ひとにしられで くるよしもがな |
96 | はなさそふ あらしのにはの ゆきならで | ふりゆくものは わがみなりけり |
9 | はなのいろは うつりにけりな いたづらに | わがみよにふる ながめせしまに |
2 | はるすぎて なつきにけらし しろたへの | ころもほすてふ あまのかぐやま |
67 | はるのよの ゆめばかりなる たまくらに | かひなくたたむ なこそをしけれ |
35 | ひとはいさ こころもしらず ふるさとは | はなぞむかしの かににほひける |
99 | ひともをし ひともうらめし あぢきなく | よをおもふゆゑに ものおもふみは |
49 | みかきもり ゑじのたくひの よるはもえて | ひるはきえつつ ものをこそおもへ |
27 | みかのはら わきてながるる いづみがは | いつみきとてか こひしかるらむ |
32 | やまがはに かぜのかけたる しがらみは | ながれもあへぬ もみぢなりけり |
28 | やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける | ひとめもくさも かれぬとおもへば |
8 | わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ | よをうぢやまと ひとはいふなり |
92 | わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの | ひとこそしらね かわくまもなし |
38 | わすらるる みをばおもはず ちかひてし | ひとのいのちの をしくもあるかな |
54 | わすれじの ゆくすゑまでは かたければ | けふをかぎりの いのちともがな |
四字の決まり字
四字決まりは6句!
No | 上の句 | 下の句 |
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29 | こころあてに をらばやをらむ はつしもの | おきまどはせる しらぎくのはな |
68 | こころにも あらでうきよに ながらへば | こひしかるべき よはのつきかな |
75 | ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて | あはれことしの あきもいぬめり |
42 | ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ | すゑのまつやま なみこさじとは |
88 | なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑ | みをつくしてや こひわたるべき |
19 | なにはがた みじかきあしの ふしのまも | あはでこのよを すぐしてよとや |