百人一首 20番「わびぬれば今はたおなじ難波なる」

上の句
わびぬれば今はたおなじ難波なる
下の句
みをつくしても逢はむとぞ思ふ
作者:元良親王(もとよししんのう)
和歌の意味(現代語訳)
つらい思いに苦しんでいるいまは、あの難波にある、舟の水路を示すみおつくしということばのように、この身をつくしはててもお会いしようと思う。
出典・時代背景・文法事項など
出展は『後撰集』恋5・960。二句切れ。許されざる恋の露見から生じる苦悩に「今はもう同じ」と詠んでいる。なにが同じなのかについて諸説がある。「難波」の「な」に「名」が掛けられており、一度立ってしまった浮名は同じとするもの、そして「みをつくし」つまりもはや身を滅ぼしても同じとするもの、などである。
決まり字「わび」
上の句を「わび」まで聞けば、取り札「みをつくしても逢はむとぞ思ふ」が確定する2字決まりの札です。
「わ」で始まる札(友札)はほかに次の6枚があります。聞き分けに注意しましょう。
- 8番 わが庵は都の辰巳しかぞ住む(決まり字「わがい」)
- 11番 わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと(決まり字「わたのはらや」)
- 38番 忘らるる身をば思はず誓ひてし(決まり字「わすら」)
- 54番 忘れじのゆく末まではかたければ(決まり字「わすれ」)
- 76番 わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの(決まり字「わたのはらこ」)
- 92番 わが袖は潮干に見えぬ沖の石の(決まり字「わがそ」)
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