百人一首 90番「見せばやな雄島の海人の袖だにも」

上の句
見せばやな雄島の海人の袖だにも
下の句
濡れにぞ濡れし色は変はらず
作者:殷富門院大輔(いんぷもんいんのたいふ)
和歌の意味(現代語訳)
恋の血の涙で色がかわってしまったわたしのそでを、つれない人にお見せしたいものだ。あの雄島の漁夫のそでさえも、ひどくぬれても色はかわらないのに。
出典・時代背景・文法事項など
出展は『千載集』恋4・886。「ばや」は願望、「な」は詠嘆の終助詞。本歌は『後拾遺集』恋四、源重之。この本歌を踏まえわが袖はわらに悲しみの涙で紅く染まってしまったのだと恋情の度合いを強調し、そのつらさを切々と訴えた歌になっている。
決まり字「みせ」
上の句を「みせ」まで聞けば、取り札「濡れにぞ濡れし色は変はらず」が確定する2字決まりの札です。
「み」で始まる札(友札)はほかに次の4枚があります。聞き分けに注意しましょう。
- 14番 陸奥のしのぶもぢずりたれゆえに(決まり字「みち」)
- 27番 みかの原わきて流るるいづみ川(決まり字「みかの」)
- 49番 御垣守衛士のたく火の夜は燃え(決まり字「みかき」)
- 94番 み吉野の山の秋風さよ更けて(決まり字「みよ」)
百人一首を始めるなら
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