百人一首 82番「思ひわびさても命はあるものを」

上の句
思ひわびさても命はあるものを
下の句
憂きに堪へぬは涙なりけり
作者:道因法師(どういんほうし)
和歌の意味(現代語訳)
つれない人をひどく思いなげいて悲しんでいても、よく死にもせず命はあるものなのに、つらさにたえられないのは、流れ落ちる涙なのだなあ。
出典・時代背景・文法事項など
出展は『千載集』恋3・818。「思ひわび」は思い悩んで気力を失った状態になること。つらさで絶えてしまうとばかり思っていた命は絶えてながらえているのに、絶えようとする涙はつらさに絶えられないという不条理。それをいぶかる形で歌は詠まれている。
決まり字「おも」
上の句を「おも」まで聞けば、取り札「憂きに堪へぬは涙なりけり」が確定する2字決まりの札です。
「お」で始まる札(友札)はほかに次の5枚があります。聞き分けに注意しましょう。
- 5番 奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の(決まり字「おく」)
- 26番 小倉山峰の紅葉葉心あらば(決まり字「をぐ」)
- 60番 大江山いく野の道の遠ければ(決まり字「おほえ」)
- 72番 音に聞く高師の浜のあだ波は(決まり字「おと」)
- 95番 おほけなく憂き世の民におほふかな(決まり字「おほけ」)
百人一首を始めるなら
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